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2016年7月

2016年7月31日 (日)

第20期東京都知事選挙(2016) 第24回参院選(2016) 東京の得票一覧

都知事選の予想根拠を順次j紹介する予定でしたが、ブログを書く時間がとれず当日を迎えてしまいました。全部は出せないのですが分析資料として直前の東京都の開票結果だけ紹介しておきます。

 

先に述べておきますと、直前に行われた参院選東京都の開票結果は都知事選を予想するには難解すぎるものでした。マスコミ・メディアは独自に市場調査ができますが、個人ではそれができず、この結果しか頼れない点では個人で分析する限界を感じた次第です。

 

まず結果数字から。選挙区と比例区の得票を比較表です。ちなみに投票率は57.5%でした

                               
東京選挙区(6人区) 比例
自民 884,823 1,529,622 24.6% 2,134,931 34.4%
644,799
公明   770,535 12.4% 710,528 11.4%
民進 1,123,145   1,631,276 26.2% 1,227,608 19.8%
508,131
共産   665,835 10.7% 882,538 14.2%
お維   469,314 7.5% 455,849 7.3%
無所属   714,733 11.5% 0 0.0%
社民   93,677 1.5% 175,458 2.8%
国怒   82,357 1.3% 100,412 1.6%
幸福   20,412 0.3% 22,779 0.4%
改革   60,431 1.0% 107,833 1.7%
こころ   102,402 1.6% 102,676 1.7%
生活   0 0.0% 197,844 3.2%
支なし   21,441 0.3% 93,075 1.5%
  61,510 1.0% 0 0.0%
    6,223,545   100.0% 6,211,531   100.0%

 

これをグラフにするとこんな感じになります。

 

6

 

自民・・・2人の候補者で約150万票しか得票できなかったにもかかわらず、比例では約210万票を獲得している。

民進・・・2人の候補者で約160万票を得票している(自民より上)にもかかわらず、比例では約120万票しか獲得できていない。

共産・・・前回の参院選に比べ、候補者の得票を減らしたにもかかわらず、比例では11万票を増やしている。

 

民進が選挙区で得票が多い理由は蓮舫氏が約110万票を獲得したことにつきます。単純計算ですが蓮舫氏に投票した約110万人のうち、比例区で民進党へ投票しなかった人が最低でも約40万人いたことになります。

反対に比例区で自民党へ投票した約210万人のうち、選挙区で自民候補に投票しなかった人が最低でも約60万人いたことになります。

東京都は6人区のため与野党ともに候補者を絞っての小選挙区選挙になりません。なので選挙区でもほぼ比例区と同じようにほぼ全ての政党から選べます。もちろん選挙区と比例区で別の政党に投票する人も少なくありませんしそれは不自然なことではありません。ましてや参院選は比例区でも個人名で投票できるますから、選んだ候補者が違う政党というケースもあるでしょう。

 

難解だとはじめに述べたのはこの点です。与党自公vs野党4党の構図が参院選でクローズアップされましたが、東京は6人区のため全く当てはまりません。ましてや自民と民進でこんなに逆転する結果になると、そもそもどちらをベースにするかでその先が大きく変わります。

 

私は都知事選分析の基本を以下としました。

①政党支持のベースは比例区票にする

②蓮舫氏票が主要候補者3人のうち誰に行くか?を考える

③自民+公明の票が増田氏と小池氏のどちらにいくか?を考える

④票の行方とともに棄権も含め投票率がどうなるか?を考える

 

 

2016年7月16日 (土)

第20期東京都知事選挙(2016) 当落予想<公示日初見>

今回の選挙は紆余曲折を経て実質三つ巴の戦いとなりました。

 

鳥越俊太郎 (とりごえ・しゅんたろう) 76 無所属
(民進党・日本共産党・社会民主党・生活の党と山本太郎となかまたち・東京生活者ネットワーク 推薦)

 
増田寛也 (ますだ・ひろや) 64 無所属
(自由民主党・公明党・日本のこころを大切にする党 推薦)

 
小池百合子 (こいけ・ゆりこ) 64 無所属
(かがやけ Tokyo 支援)

 

 

今回の選挙はかなり複雑で、票読みを行うのがとても難しい選挙になりました。

とりあえず参院選の結果を踏まえ、公示日初見の当落予想を記しておきます。

 

鳥越氏 約170万票

増田氏 約220万票○

小池氏 約140万票

(予想投票率は52~54%の範囲)

 

予想の根拠などは投票日までに順次記事にしたいと思います。

 

 

2016年7月15日 (金)

第20期東京都知事選挙(2016) 3回連続の都知事辞任による選挙

前回(2014年)のときにも書きましたが、都知事選は戦後六十数年のあいだ途中辞任による選挙は行われず、必ず四年に一度、春の風物詩として4月に行われてきました。

戦後初めて途中辞任による選挙になったのは2012年。当時の石原都知事(4期目)が2012衆院選に出馬するために辞任をしたのが最初です。石原氏は歴代都知事の中で初めて途中辞任した人物です。

石原氏の辞任で初めて春ではなく暮れの12月に行われた都知事選。このとき当選したのは猪瀬氏です。ところが猪瀬氏は金銭スキャンダルにより翌年2013年の暮れに辞任。都知事選が2年連続して暮れの12月に行われるという事態になりました。猪瀬氏は歴代都知事の中で初めて金銭スキャンダルによって辞任した人物です。

2013年に当選したのは舛添氏。しかし舛添氏も猪瀬氏に続き金銭スキャンダルで辞任します。これにより2016年7月31日に第20期東京都知事選挙が行われることになりました。

ちなみにこの3人の任期期間は石原氏1年半、猪瀬氏1年、舛添氏2年半です。

 

歴代東京都知事(wiki)

Photo_2

 

 

2016年東京都知事選挙(wiki) 候補者一覧

 

 

2016年7月14日 (木)

第24回参院選(2016) 三宅洋平が不正で落選させられたと声高に叫ぶオカルト脳の人たち

Yjimage


 

東京選挙区の三宅洋平氏が落選(得票数257,036)したことに「不正選挙だ」と叫んでいるオカルト脳の人達がいます。

 

2016参院選 【選挙区】東京都
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2016/kaihyou/ye13.html

 

どうやら根拠としては

「選挙フェスで10万人を動員した」

「YouTube再生回数50万回」
※一説には総数160万回という情報もありますが基準が明記されていないようなのでわかりません

「あれだけ多くの人が集まったのに落選するにはおかしい」

「山本太郎や小沢一郎など有名人が応援した」

といったことのようです。

 

 

私の見立てはもちろん違います。不正で票を減らされたどころか、三宅氏はかなり善戦・健闘したと思います。

 

 

まず東京都の有権者数は約1100万人です。仮に三宅氏の選挙フェスの動員が合計10万人だったとしても、有権者比1%未満です。

YouTubeの再生回数50万回も同じです。「再生した全ての人が東京の有権者で、かつ一人一回しか見ない」という前提でも4.5%。もちろん実際は東京以外、未成年者、一人が複数回再生されているでしょうから、現実の数字はかなり下がります

山本太郎や小沢一郎が応援しているといいますが、活の党は全国比例で約100万票しか獲得できていません。それに比べ三宅氏は東京限定で25万票を得票していますからむしろ悪くない結果です。

他にも応援者がいたようです。
有名どころではSEALDsの奥田愛基氏。しかし護憲派の仮面をかぶりながら実は著書で改憲を主張し、デモでは過激なヘイトスピーチ集団と化す彼らはだれが見てもカルトそのものです。

窪塚洋介氏も応援演説をしたようです。三宅洋平氏とは大麻推進で一致する怪しげなタレントです。

※大麻推進なら東京選挙区で新党改革から立候補した女優の高樹沙耶氏がいますが、彼女の得票は6万。三宅氏の1/4しか得票できませんでした。

 

また前回66万票で当選した山本太郎票があるはずという意見もあるようです。しかしその票がそのまま三宅氏に入る可能性はかなり低かったはずです。

 

①山本太郎は完全無所属で立候補しており、政党色のないところを評価された
②山本太郎は後に生活の党所属になり、「無所属だから」という人たちからすれば裏切りであった
③奇行を繰り返し、議員として評価を下げた
④山本太郎が童顔でさわやかなタイプなのに比べ、三宅洋平は髭面で奇抜である。
⑤山本太郎は普通の選挙活動だったが、三宅洋平はクラブ要素の強い音楽フェスを企画した。これを受け付けない人は多数いた。

 

特に⑤は選挙戦としては致命的な戦術ミスです。音楽フェスのノリで訴求できるターゲットは若年層だけで中年~高齢者は完全に対象外です。
そして仮に18歳~35歳を対象としても約280万人、これは有権者全体の25%にしかなりません。この時点で75%を排除しているのですから、フェスなどビジネスなら成立しても選挙では絶対に勝てない戦術です。

 

結果は落選した事実より得票数に注目すべきです。

三宅氏は前回(2013年)の参院選で緑の党から比例区の立候補として立候補しています。(結果は落選)

 

2013参院選 【比例代表】緑の党
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2013/kaihyou/yb076.htm

 

この時の得票が全国で176,970票。このうち東京都では41,952票なので、今回の選挙で「三宅洋平」と投票用紙に書いた人は20万人以上増えているのです。

なにより今回得票した257,036票は全体比4.1%フェスの動員や動画の再生割合よりも高くなっています。

結果は落選でしたが、得票数や得票割合からいえばフェスや動画再生回数以上の成果ががあらわれており、善戦・健闘したという評価になります。

 

 

このような客観的な評価ができずに落選したことだけで「不正だ」と騒ぐ人々は少々頭のオカシナ人たちです。

三宅洋平氏が、オカルト脳、いやカルトそのものといえる人たちによって支援されていた候補者だったということがよくわかります。

 

 

 

2016年7月11日 (月)

第24回参院選(2016) 比例最終議席は生活vs自民の争いでした

途中経過では共産か民主が争っているのかと思いましたが、最終得票数から生活vs自民の争いだったことがわかります。   

                                                                                   
  自民 公明 民進 共産 社民 生活 お維
  20,100,773   7,570,410   11,732,199   6,014,827   1,535,252   1,066,749   5,152,151  
1 20,100,773   7,570,410   11,732,199   6,014,827   1,535,252   1,066,749   5,152,151  
2 10,050,387   3,785,205   5,866,100   3,007,414   767,626 533,375 2,576,076  
3 6,700,258   2,523,470   3,910,733   2,004,942   511,751 355,583 1,717,384  
4 5,025,193   1,892,603   2,933,050   1,503,707   383,813 266,687 1,288,038  
5 4,020,155   1,514,082   2,346,440   1,202,965   307,050 213,350 1,030,430  
6 3,350,129   1,261,735   1,955,367   1,002,471   255,875 177,792 858,692
7 2,871,539   1,081,487   1,676,028   859,261 219,322 152,393 736,022
8 2,512,597   946,301 1,466,525   751,853 191,907 133,344 644,019
9 2,233,419   841,157 1,303,578   668,314 170,584 118,528 572,461
10 2,010,077   757,041 1,173,220   601,483 153,525 106,675 515,215
11 1,827,343   688,219 1,066,564   546,802 139,568 96,977 468,377
12 1,675,064   630,868 977,683 501,236 127,938 88,896 429,346
13 1,546,213   582,339 902,477 462,679 118,096 82,058 396,319
14 1,435,770   540,744 838,014 429,631 109,661 76,196 368,011
15 1,340,052   504,694 782,147 400,988 102,350 71,117 343,477
16 1,256,298   473,151 733,262 375,927 95,953 66,672 322,009
17 1,182,398   445,318 690,129 353,813 90,309 62,750 303,068
18 1,116,710   420,578 651,789 334,157 85,292 59,264 286,231
19 1,057,935   398,443 617,484 316,570 80,803 56,145 271,166
20 1,005,039   378,521 586,610 300,741 76,763 53,337 257,608

 

生活の党が議席を獲得できた理由は以下の5政党が「そこそこ得票して死票を増やした」ことにあります。

                   
日本のこころ 733,083  
新党改革 579,478
幸福実現党 366,041
国民怒りの声 466,124
支持政党なし 646,394
  2,791,120  

 

今回の投票率は54%程度のようですが、比例区の有効投票数はおおよそ52%になります。

そしてこの下位5党が約3%程度得票して死票となったため、実質的に議席獲得につながる有効な投票率は49%程度にまで下がりました。

私は比例区で生活の党1議席獲得を予測しましたが、これは

「今や生活の党は小沢教なので100万票は入りそう。ただし投票率が下がり、50%を下回らなければ議席獲得は難しい」

というものでした。

今回投票率は54%でしたが、上記のように死票が多くなったことで、実質的な低投票率状態になったために生活の党の議席獲得条件が整いました。

生活の党の一議席は下位5党がそこそこ頑張って得票したことに助けられたからというのが正しい分析です。

 

注・票数は総務省・選挙管理委員会の正式な発表ではなくマスコミ報道によるものを用いてます。まだ99%開票なので細かな数字は変わります。

 

第24回参院選(2016) 速報とアバウトな総括

<0:00現在>

まず激戦の一人区を気味悪いぐらい野党側が軒並み勝っています。

特にこの3選挙区。
青森(約8000票差!)、新潟(約2000票差!)、大分(約1000票差!)
まるで作られたドラマのような展開。
勝った陣営はさぞ嬉しいでしょう

この勢いだと2/3をぎりぎり阻止できる可能性もありそうですが比例の状況がまだわかりません。

 

<0:30現在>

複数人区の大大大番狂わせは北海道です。
開票率75%で4候補(自自民民)の4候補が400,000票で横一線。
最終票差がわかりませんが、

①自公が票調整に失敗したのか
②民進が票調整に(奇跡のように)成功したのか

野党側の議席獲得は神がかっています。

 

<0:45現在>

ここまで神がかってもなお改憲勢力2/3を許すようなら本当に野党4党の大失態といえます。

神奈川選挙区の中西氏(無所属)→即追加公認発表。さすがに2/3が危なくなってきたので素早い対応です。しかし野党が共闘していれば共産候補が議席を取れていた可能性大です。

兵庫0勝3敗、大阪0勝4敗。ここで共闘しておけば改憲勢力2/3阻止確実だったはず。

 

<1:00現在>

NHK速報情報を基準にすると改憲勢力2/3は阻止される可能性があります。

比例で決まっていない議席が7のうち、改憲勢力は6議席必要です。(速報での素人計算なのであまり信用しないでください)

そうなると、青森、新潟、大分の約10,000人が、安倍総理の悲願である改憲を最後の最後で打棄りを喰らわせたということになります!!!

A8e1df15

なんという展開!!!

 

<1:05現在>

投票率は54%程度のようです。(約2%UP)

私は50%を割り込む可能性を考えていたので、この時点で読みが外れていました。

 

<1:15現在>

比例の残りが6議席。改憲勢力2/3のためにはあと5議席必要。 

どうやら神奈川の追加公認中西氏の1議席は別カウント(NHK速報)のようです。ならば

比例の残りが6議席。改憲勢力2/3のためにはあと4議席必要。

維新が伸び悩む一方、生活は可能性がなさそうな雰囲気。

自民2・公明1・民進1・共産1・維新1で決まると161議席でなんと1議席及ばず!!!

自民2・公明1・民進1・共産1・維新1で決まると162議席でクリア!!!

 

<1:20現在>

今回の参院選で2/3をクリアできなければ、次のチャンスは最短でも6年後。(3年後は改選数の問題で今回より3段階ぐらいレベルが上がる)

つまり安倍政権での憲法改革の可能性は0になります!!!

 

<1:40現在>

大大大番狂わせの北海道選挙区(自・民・民・)は約4000票差!!!

http://www3.nhk.or.jp/senkyo/#!skh_0100

票数的には自民党の票割りの失敗。

野党側の議席獲得は神がかっています。

 

<2:00現在>

比例の残りが4議席。改憲勢力2/3のためにはあと3議席必要。

自民・公明・民進・共産・維新で残り4議席を争う模様。民進と共産が各1上積みすれば2/3阻止!!!

※朝日新聞のサイト情報では自民と民進が上積み。残り2議席を公明、共産、維新で争う。共産が上積みした瞬間2/3阻止確定。維新が伸び悩んでいるので可能性は高いが、まさかの自民と公明で2議席獲得もありえます。

 

<2:30現在>

改憲勢力が奥の手を使い残り議席の結果に関係なく2/3到達報道。

いきなり非改選の無所属議員をカウントして2/3到達したことに。

無所属議員の4人はこの記事に。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070600682&g=pol

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 10日投開票の参院選は、自民、公明両党に、憲法改正に前向きなおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党を加えた「改憲勢力」が改憲発議に必要な3分の2(162議席)に届くかが最大の焦点だ。改憲勢力で78議席が必要だが、非改選議員のうち、諸派・無所属の4人も改憲に賛成する考え。協力を得られれば、目標議席のハードルは74議席に下がり、安倍政権での改憲が現実味を帯びる。
 非改選の4人は、政治団体「日本を元気にする会」代表のアントニオ猪木氏と、無所属の井上義行、松沢成文、渡辺美知太郎の3氏。松沢氏は取材に「憲法は不磨の大典ではない。時代の変化に対応して憲法を変えていくことは国会議員の責務だ」と回答。猪木氏も改憲に「賛成」と表明した。
 渡辺氏は4月の記者会見で「(自民党の)憲法を改正する姿勢に共感している」と説明し、井上氏は自民党会派に所属する。渡辺、井上両氏とも参院選で自民候補を応援している。
 「3分の2」をめぐっては、2013年の前回参院選でも、自公に加えて改憲に前向きなみんなの党(当時)、日本維新の会(同)、新党改革で「3分の2」の議席に達したものの、改憲論議は進まなかった。安倍晋三首相が改憲要件を緩和するための憲法96条改正を主張したことに、公明党が異論を唱えるなど、各党の考えに温度差があったためだ。今回の参院選で改憲勢力が「3分の2」を得たとしても、各党の合意形成が課題となる。
 実際、改憲に慎重な公明党は、「3分の2」にことさら注目が集まることを警戒している。山口那津男代表は6日、さいたま市での街頭演説で「民進党は憲法改正は否定しないと言っている。その民進党を加えればとっくに3分の2を超えている。この選挙で3分の2(の議席)には意味がない」と指摘した。
 一方、民進、共産、社民、生活の野党4党は、改憲勢力「3分の2」阻止を目指す。民進党の岡田克也代表は6日、長野市内で記者団に、「本当に憲法を改正できる体制をつくってしまうのか。首相のやり方に疑問を持っている方全てに呼び掛けたい」と訴えた。(2016/07/06-18:09)

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2/3到達のニュースの根拠はこの4人をカウントしているものです。しかも初めからこの4人が前提のような書き方。(78議席ではなく75議席<74議席をクリアしたので>で2/3到達となっています)

恐らく今回の選挙は、僅か1議席及ばずの世紀の打棄りで決まる可能性が濃厚です。それを見越して先に4人を改憲派としてカウントしました。

「自民」「公明」「おおさか維新」「こころ」の4党で78議席(162人)という前提はいきなりなかったことに。追加でカウントするなら、せめて今回の打棄り負けを認めたうえでやれ!姑息過ぎる!!!

 

 

2016年7月10日 (日)

第24回参院選(2016) 選挙当日雑記

第24回参院選(2016) 選挙当日雑記

 

 

選挙当日を迎えました。

 

 

今回の選挙は改憲勢力が参院でも2/3に達するかどうかが注目されました。

野党側はこれを阻止する戦略として32ある一人区で統一候補を擁立しました。

 

※関連記事に2/3の可能性と一人区の状況を記していますのであわせてお読みください。

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第24回参院選(2016)がはじまります
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/2016nen.html

第24回参院選(2016) 公示日所見と勝敗のカギ
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-3563.html

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しかし関連記事で書いた通り、野党側の統一は形式上整えていたもので中身が伴っているとはとても言い難いものでした。

 

<接戦区の共闘状況>

32ある一人区のうち(メディアにもよりますが)接戦区と言われた選挙区が最大13あります。(19は与党当確濃厚)

青森県 民進(社)
岩手県 無所属(民・共・社・生)
宮城県 民進(共・社・生)

山形県 無所属(民・社)
福島県 民進(社)
新潟県 無所属(民・共・社・生)
山梨県 民進(共・社)
長野県 民進(共・社)
三重県 民進
滋賀県 民進(共・社)
愛媛県 無所属(民・社)
大分県 民進
沖縄県 なし※沖縄は特殊状況として例外扱い

沖縄は特殊状況として外しますが、残りの12選挙区のうち4党が共闘できたのは3つだけで、残りはどこかしらの党が欠けています。中には民進党単独が2つもあり、まともに自公と戦えるはずの選挙区でこの体たらく。つまり喧伝されているほど「野党4党共闘による統一候補」は中身を伴っていませんでした。

 

 

<改憲勢力2/3を阻止の可能性は最初からほぼ0%>

私はこの一人区の勝敗を7勝25敗(野党側からみた数字)と予想しました。先の激戦区のうち野党が勝つと分析したものに○を記します。

青森県
岩手県○
宮城県
山形県○
福島県
新潟県
山梨県○
長野県○
三重県○
滋賀県○
愛媛県
大分県
沖縄県○
※残りの19は全て与党候補が当選と予想

最終獲得議席数は比例区の配分にも左右されますが、私の試算では合計167議席。圧倒的多数(2/3)の162議席より5議席上回ります。

つまり野党側は接戦区といわれる13の一人区で全勝しなければ改憲勢力2/3の阻止はできないということです。

接戦区で全勝することが絶対条件になっている時点で可能性はほぼ0%です

 

 

<改憲勢力2/3を阻止するために絶対的に必要だった「複数人区での共闘」>

では改憲勢力2/3は最初から可能性がなかったのでしょうか?

答えはNoです。

 

野党側が32の一人区で統一候補を擁立したことが話題となり、何やら一人区だけが勝敗のカギだと思われている方も多いでしょう。しかしそれはとても大きな間違いです。

一人区であろうが、複数人区であろうが、(また比例区でも) 争っているのは同じ議席です。仮に一人区で0勝1敗でも、3人区で2勝1敗ならば2勝2敗です。また一人区を3つ勝って3勝0敗でも、3人区で0勝3敗なら3勝3敗です。

当たり前のことですが、どの選挙区でも1議席の重みは同じで、一人区に特別な比重があるわけではないのです。

 

今回野党4党は「改憲勢力2/3の阻止」という目標を掲げました。そして行った戦略が「32の一人区での統一候補」です。

 

実はこの目標と戦略は合致していません。

 

改憲勢力というのは自公のことではありません。自民党、公明党、おおさか維新、日本の心を大切にする党の4党です。ですから改憲勢力2/3の阻止するにはこの4党の議席を減らすことが目標になるはずです。

ところが32の一人区というのは自公のみです。お維やこころは複数人区で議席を争いますから、複数人区でも野党4党は共闘して議席を争わなければ「改憲勢力2/3の阻止」には近づきません。

 

しかし野党4党は複数人区で共闘どころか何の戦略もとらずに選挙に挑みました。

この戦略ミスこそ改憲勢力2/3阻止の可能性がほぼ0%になった最大の理由です。

 

共闘によって勝敗の変わる可能性のあった複数人区

北海道3人区(1勝2敗か2勝1敗)→戦わずして敗退
東京6人区(2勝4敗か3勝3敗)→野党の票が割れてお維に議席献上
大阪4人区(0勝4敗か1勝3敗)→野党の票が割れて「自公おお」の独占
兵庫3人区(0勝3敗か1勝2敗)→野党の票が割れて「自公お」の独占
福岡3人区(1勝2敗か2勝1敗)→戦わずして敗退
※勝敗は野党側からみたもの
※これ以外にも広島や神奈川で逆転される可能性のある複数人区があります

 

ここで4人程度議席を獲得しておけば、「一人区における激戦区13で全勝が絶対条件」というようなことはありませんでした。

もちろん比例区の配分なども影響するので絶対ではありませんが、それでも30~40%程度改憲勢力2/3の阻止の可能性はあったと思います。

 

 

<どうして野党4党は戦略ミスを犯したか>

この答えははっきりしています。

「ワザと」

です。

野党4党は改憲勢力2/3阻止といいながら、実はそのつもりなど最初からありません。彼らは阻止どころか改憲をさせる補助的な役割としてワザと負けるのです。

 

これは今回の選挙に限った話ではありません。参院選に限っていえば、野党が分裂して第三極(旧維新、みんなの党)が生まれたところから改憲勢力2/3は計画され着実に実行されていました。

 

2012年以降、3回の国政選挙(2012衆院、2013参院、2014衆院)でずっと自公が大勝しているので、国民は自公を支持していると思っているかもしれませんが、そうではありません。

自公は小泉郵政選挙であった34%の支持率は減り続けており、2012年の第46回衆院選では23%まで落ち込んでいるのです。

 

2

 

Photo


 

2012年の衆院選(旧民主党・野田総理による消費税増税解散)で自民が支持率を落としながら大勝したのは、旧民主党がそれ以上に負けたからです。小選挙区制度というのは一番による総取りシステムなので、相対的に一番であれば支持率は低くでもいいのです。上の図を見れば、支持率と得票議席数が極端にかい離することがはっきりわかります。

そしてこの時ブレークした第三極(支持率は自民党単独より上)が改憲勢力2/3につながります。

 

自公だけでは2/3に届きません。

自公の支持率が上がっているならともかく、上記のように下がっている現実では絶対安定多数が限界で、特別多数(2/3)は絶対無理なのです。

 

そこで別の勢力をでっち上げました、それが第三極(旧維新やみんなの党)です。

第三極を支持したのは「旧来型の自公政治は戻りたくない、しかし旧民主党にも失望した、共産には入れたくない、棄権もしたくない、未来のために新しい日本の政治を望みたい」という人たちです。そこには改憲への期待などほぼなかったと言えるでしょう。

第三極はその後期待ほどの成果を上げられずに尻つぼみとなりますが、これも予定通り。

何が予定通りかって?

第三極は政権を取るのが目的ではなく、改憲勢力として2/3をクリアするためだけにでっち上げただけですから、必要な議席さえ得られればさっさと解体していいのです。それがみんなの党、結いの党、維新の会、維新の党、おおさか維新、民進、にほんのこころを大切にする党、次世代の党、たちあがれ日本、日本創新党、太陽の党・・・という訳のわからない統廃合です。

第三極を支持した国民の意思とは関係なく、2013年の参院選、2014の衆院選で獲得した議席のうち改憲勢力2/3に必要な議席数だけが計算したかのように積みあがっているのです。

 

そして完成をみるのが今回の参院選です。

改憲勢力は既に必要な数を持っており、今回の選挙でよほどのことがない限り2/3をクリアすることが見えています。しかし野党がまともに共闘して挑んでくると安心はできません。何しろ自公は支持率が上がっていないのです。野党がグズグズしているからこそ与党でいられるだけなのは上の図からもわかると思います。

 

そこで与野党は裏で相談しました

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野党 「いくらなんでも何もしないわけにいかないから野党統一候補で戦いますよ」

改憲勢力 「仕方ありませんな。まぁ少し負けても2/3には届けばこちらはかまいません」

野党 「わかってます。野党が協力して戦ったふりだけできればいいんです」

改憲勢力 「まともにやられると2/3に届かない可能性が出てくるからそのへんは加減してくださいよ」

野党 「もちろんです。一番力を入れるのが可能性のない19の一人区。そして接戦できる13の一人区は足並みをそろえません。これでいかにも必死に戦っていることをアピールできます。しかし複数人区は共闘しませんから、こちらが共倒れになって改憲勢力候補を当選させるよう配慮します」

改憲勢力 「野党4党が戦っているふりだけして、実際は可能性を0に調整する手加減をしているなんて、馬鹿な国民にはわからないでしょうな」

野党 「へ、へ、へ、その通りです。 あ、こちらへの褒美もお願いしますよ。何しろこれだけグズグズ何もしないと本当に不人気なんで、手加減してもわらないと勝てないんですよ。ほら、2012年衆院選の野田元首相や2014年衆院選の岡田現民進党代表のように」

改憲勢力 「わかってます、わかっています。特定のところには公明の推薦をつけず票はまわします。おおさか維新など野党が不利になる第3の刺客候補もぶつけません。こちらの候補者も落選前提で若手ですしね」

 

2012衆議院選挙・千葉4区考察①野田氏の得票経過は異常か?
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/20124-8ecf.html

2012衆議院選挙・千葉4区考察②公明創価学会票はどこへ行ったか?
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-6a75.html

民主党代表・岡田克也という男①
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-19fd.html

民主党代表・岡田克也という男②
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-25e5.html

民主党代表・岡田克也という男③
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-696c-1.html

民主党代表・岡田克也という男④
http://h09.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-696c.html

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